A Protocol for Packet Network Intercommunication (1974)
December 9, 2023TCPの起源はヴィントン・サーフとロバート・カーンが1974年に出版したA Protocol for Packet Network Intercommunicationにまでさかのぼる。 当時、ローカルネットワーク内のコンピュータ同士で通信するためのプロトコルはあったが、ネットワークを横断して通信できるプロコトルはなかった。
プロトコルは、仕様のことなるパケット交換機同士の通信を可能にし、ホスト間の信頼できる通信経路を確立する役割をになう。 課題になるパケット交換機の仕様の違いには、ホストのアドレスを指定する方法、パケットサイズの上限、タイムアウトのしきい値などがある。 これらの違いを解消し、さらに、パケットの損失やデータの変更を検知できなければならない。
今日ではアドレスを標準化するプロトコルはIPであるが、TCPとIPは当初1つのプロトコルとして標準化されていた。 アドレスでホストを特定し、ポート番号で送受信するプログラムを区別する仕組みは今日と変わらない。 そのほかの機能についても、詳細は現在の仕様と違う点はあるが、セグメント、ウィンドウ、フロー制御のような主要な概念は当初から考案されていた。